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【十人桐色】#20 日本一経験者

十人桐色の第9弾では『日本一経験者対談』の様子をお届けします!
毎年トップレベルの選手が集まる筑波大学陸上競技部ですが、その中でも全国優勝経験者の方々に集まってもらい優勝した時の心境やその後の考え方などをお話ししていただきました。

ぜひ最後までお読みください!

◇今回のピックアップ選手◇
若園茜(M1 )
中司菜月(体育3)
松尾脩平(体育2)
松田貫太(体育1)
池田涼香(体育1)

以下対談スタートです!

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松田貫太(体育1)
2015年ジュニアオリンピック 砲丸投 優勝
2016年国体 砲丸投 優勝
2019年U18 日本選手権 砲丸投 優勝

中司菜月(体育3)
2012年ジュニアオリンピック 100mH 優勝
2013年全日本中学陸上競技選手権大会 100mH 優勝

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吉岡 優勝して何か変わったことはありますか?

中司 私は、中学入学した時に顧問の先生に目標を言ったんだけど、そういう結果ってあとから振り返ったら価値が少ないから、その過程で何を頑張ったとかどういう人が関わってくれたかがいちばん財産になるからそこだけは間違えずに目指してくれってって言葉をもらって、それを意識してきた。
だから優勝して爽快感とかはあったけど優勝してそこで終わりとか思わなかったかな。

吉岡 優勝した時の過程は満足出来るものでしたか?

中司 今振り返ったらめっちゃ練習してたなと思うけど、その時は努力している感じはしていなかったかな。目標に対して何をしなきゃいけないとかがわかっていて、陸上を楽しめてたと思う。

松田 僕は小学校は野球やってて、砲丸は楽しそうだったから始めた感じでした。
ジュニアオリンピックで中2で2番で、3年生になって練習で競う先輩がいなくなってモチベーションを保つのが1番大変でしたね。
その時は顧問の先生とずっと一緒にいて、練習で上手くいかなかったときに顧問の先生に当たっちゃうこともあったんですけど、先生の不満とかちょっとしたイライラがモチベーションにつながってました。いい先生で練習以外の時は仲いいんですけどね(笑)
今思えばめちゃめちゃお世話になってたなと思います。
謙虚を大切にしてる先生で、やらされてる感はなかったです。
影で先生が褒めてくれてるのとかが嬉しかったですね。

吉岡 今後の目標はありますか?

松田 中学ってやってたら勝手にベストでてて、高校生から急にでなくなって、大学はもっと出なくて。練習とか環境とかあると思うんですけど、ベストでないと気持ち下がっちゃうじゃないですか。変に足掻いちゃって波があるんですけど、大学に入って陸上がやりたくなくなった時期があって、高校生の時って家帰ったらご飯があって、出てきた服を着て行くって感じだったんですけど、大学は全部陸上のために朝ごはん食べて昼も夜も食べて、練習も毎日して、洗濯もあってって全部陸上に捧げるのがしんどくなって、今はだいぶ戻ってきたのでとりあえずの目標はベスト記録出すとかもあるんですけど、1番の目的は送り出してくれた人達に4年間陸上頑張ったって胸張って言えるようにやり続けることかなって思ってます。

中司 大学に入学した時自由な環境がいいなって思ってて、そこで自分に向き合ってる先輩がかっこいいなって思ってたからそうなりたいなって思ってたけど、いざ入学したら自分一人後からってめちゃめちゃ小さいなって思って笑
なんにもできないしすぐしんどくなるし、1人で練習するのきついし崩れちゃったけど、怪我して陸上がなくなった時に四年間で陸上を考えてる自分がいて、4年で結果出せばいいやって思ってたけど、こんなに一瞬で自分から陸上が無くなることってあるんやって思って、今はいつ辞めても自分が後悔しないように陸上を頑張りたいなって思ってる。それプラス自分が陸上好きってことを筑波にはいって再確認できて、1人で走る日とか自然に多くなって考えてる時ってしんどい時もあるけど、上手く進めた瞬間が自分の中ですごい嬉しくて、こんなこと感じられるのは今しかないってすごい思う。
たまたま陸上に出会って走るの好きってのがあるからせっかく出会えたことやから成長してやろうってのがモチベーションになってる。
周りの人に恵まれてて、恩返しのためだけにだけ陸上をするのはちょっと違うかなって私は思うんだけどみんなとこの環境でできる陸上は今しかないからやりきりたいなっておもってる。

 

 


若園茜 
ジュニアユース 棒高跳 優勝
日本学生陸上競技対抗選手権大会 棒高跳 優勝


阿部龍斗
三重インターハイ 110mH 優勝 
日本室内陸上競技大阪大会 60mH 優勝

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阿部 僕は高3の時の三重インターハイと大阪室内で優勝しました
記録はインターハイの時が14秒09室内が7秒70です

小林 日本一をとって目標達成した後、なんか心の変化とかありましたか?

若園 やった!って思ったけど記録的な方の目標の方(学生記録更新)が強かったから、優勝とかよりも4mは通過点で次跳ばなきゃって思ってた。日本一になったからどうってのはなかったかな。高校生の初めて日本一になった時はめちゃめちゃうれしかったけどね、笑
気持ちでいく高校生の時に比べて大学に入って自分の課題がちゃんとあってクリアしていくっていうシステムを踏めてたから記録が伸びたんだと思う。全カレの時も4m跳べてやった!って気持ちより技術的なとこをどうしていくかを考えてた。

阿部 自分は日本一を達成するためにやってきてて、今までは自分のために頑張ってる感じがあって余裕がなかった。しかし、日本一になれて、周りの応援してくれている人とかチームに貢献することに目標がシフトしてました。日本一とっただけじゃだめだなとおもって次は日本一になって、周りの人に感謝をしなければならないという恩返しのような気持ちが強くなっていきました。

小林 強い人って自分に自信を持ってると思うんですが、どう思いますか?

若園 その試合にどれだけかけてるじゃないかな。その試合に向けての準備をする段階をちゃんとつくってシステムを踏むっていうことが大事だと思う。
高校生の時はそれを先生が教えてくれて、なぞって行けば気持ちだけでちゃんと行けた。でも、大学に入って自分で考えてやらなきゃいけなくなって「今はこの時で、これが大事」っていう段階をきちんと学ぶようになった。棒高跳びはなんでかわからないけど、毎年全カレの時に風が強くて…笑
でもその試合にかけてるから、風対策もするし、不安要素がない。だから自信を持ててるんだと思う。
試合になって準備不足で「〜のせい」には絶対にしたくない!!
あと私が去年勝てたのは120%後輩を見れたからだと思う。後輩と練習するようになって下の子を見る機会とかできて、もっとこうしたらいいんじゃないを提供する側になって技術を言葉にできるようになったってのが大きいと思う。自分の中でモヤモヤしたことも相手に伝えてみると自分の技術もまとまってきた。だから安保ちゃんといずみのおかげ!

阿部 自分に自信持っているのはすごく大切なことだと思います。自分はそこまで記録は残せてないですけどインターハイで勝てたときも自分に自信を持ってたから最後勝てたと思ってます。
先生が熱心に指導してくれて、仲間たちも応援してくれる環境で頑張ってこれた自分なら、ここで最大限を発揮できるんじゃないかっていう思考を持って行ったので。高校の集大成を出し切りたいという思いもありましたが、効率の良い練習が積めていて、記録も徐々に向上してたから緊張とかもなくて、いける気がするって思えるぐらい気持ちが楽でした。そのままインターハイも迎えることができて、レースを楽しむことができた。

小林 最後に今後の目標を聞かせてください。

若園 学生記録(4m23cm)をずっと目標にしてきたからそこを目標にあと1年頑張りたい!

阿部 僕らの年は短距離強い人が多いので、個人も頑張るけど、リレーで日本一になりたいですね!!
チームに貢献できる力をつけて頑張りたいです。

若園 「チームに貢献できる」っていう気持ちは大事だけど、まずは自分陸上を楽しむことも大事だと思うよ!


松尾脩平
2017U20日本選手権大会 400m 優勝

 


池田涼香 
2018年インターハイ 七種競技 優勝
2019年U20 日本選手権大会 七種競技 優勝

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笹野 優勝がきっかけで環境や心境などで変わったことはありますか?

松尾 自信はすごくついたね。大学一年生もいるレースで勝てたっていうのは大学に入るに向けても自信に繋がった。でも一番はやっぱり先生への恩返しのつもりで走ったレースだったから、その気持ちが強かった。先生はその年定年で、それまで日本一になった教え子が一人もいない状態で、それで先生が喜んでくれたのが一番嬉しかった。
地元に戻ってからも周りの人が言ってくれるから、調子に乗ったところはあった。笑
あとはアメリカの合宿に行けたり、経験を積むきっかけがすごくできた。

池田 私は体育科で、日本一の子や世界大会行ってる子たちもたくさんいたし、日本一になっても調子に乗れる環境じゃなかった。先生からも、注目されてるってことはちょっとの行動を見られてるってことだよって言われて、片付けとか挨拶とか、普段の行動をしっかりしようと思った。シュレスタまや(体育・新三年)さんに中学校一年の近畿大会の時に初めて会ったんだけど、私が走高跳で脚をスパイクで切っちゃって。その時にまやさんが絆創膏を貼ってくれたんよね。それからいろんな大会で年上の強い選手に会ってもみんな同じように優しくて、強い選手って優しいんだって思った。強いからこそ周りに気も配れるんだなって。自分もいつか強い選手になれたら、もっと人に優しくできる選手になれたら格好いいなって思った。

松尾 それはすごく分かる。周りはすごく見えるようになった。元々自分はそんなに強い選手じゃなかったけど、高校に入って少しずつ強くなって、っていう時に、結構変わったなって思うのは挨拶とか準備とかだった。あとは遅刻とか病気とか、日常生活で気をつければ防げることは高校になってからしなくなった。
調子に乗ったっていうのは自分を昂らせるっていう意味で。笑
あと、他の強い選手とか見ても物怖じするとかじゃなくて、一緒に走ってみたいなっていう感じになった。

笹野 現在の調子と今後の目標を教えてください。

松尾 大学に入ってすごい怪我が増えて、大事な試合で自分の力を出し切れないのが続いた二年だった。400mって筋持久が大事になるから、それを取り戻すのに苦労した。それだけ練習を積むのが大事な種目なんだなっていうのはこの二年間ですごく実感したな。だぁらちょっとのことでも毎日継続したいと思ってる。
 実業団にも入りたいから、三年生のうちに少しでも結果出して四年生に繋げたいなって思うな。新入生に強い子が入ってくるから負けられないし、追われる立場になると思うから、態度とか行動で示さないといけないなと思う。
 今年の目標は、怪我から復帰して少しずつ復活してる段階だから、三位以内には入りたい。関カレも全カレも決勝はマストで。四年に向けて経験を積むことと、タイムにこだわって行きたい。まあ結局優勝したいけどね。自分の走りをしてその結果として優勝できればベストかな。

池田 一年生のシーズンは体重が減りすぎて、全カレでガス欠になっちゃった。筋肉も落ちすぎて、走るのと投げるのがダメになっちゃって。だから冬の間は多少体重が増えてもいいからウエイトを積んで、今は頑張って筋肉を付けてるっていう現状。
自分が今どんな状態かはっきり分かってないけど、大学では一個ずつ考えて練習するようになった。

笹野 体重が落ちちゃったのはなにか原因が?

池田 女子の選手って大学に入ると体が丸くなっちゃう人が多いんよね。筑波は結構自由だから、京都の先生にも大変だよって言われてて、逆に気を遣いすぎて、栄養のあるものは摂ってたんだけど、競技に見合った量が摂れてなかったのかなって思う。
何かルールを決めてやってる。気を遣う方面を「痩せたい」、じゃなくて「自分の競技にはどんな身体が適しているのか」を考えてる。
目標は、七種目でベストを出すこと。去年はハードル以外の六種目自己ベストで、一番得意種目だったはずのハードルに苦手意識が出てきてしまった。克服するために、ハードルだけでも今シーズンは試合に出ようと思ってる。
時間があったら練習も専門の人と一緒にやらせてもらったりしてる。筑波はどの種目も強い人がいて、たくさん師匠がいる感じ。笑 皆さん気軽に教えて下さるし、恵まれてるなって思う。

笹野 やっぱり筑波に来て良かったって思う?

池田 間違い無いね。

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以上となります。

左から小林 吉岡 笹野、この場にはいませんでしたが狩野の四人が担当させていただきました。

次回以降の記事にもぜひご期待ください!!