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【十人桐色】#13 留学経験者対談 前編

第5回目の対談になります。本日の投稿はE班のメンバー安藤(社工3)・田中(体育2)・桑野(体育1)が担当します。

 

今回私たちがピックアップした選手5人に共通するのは留学経験者であること。

以下ピックアップ選手です!

 

◇ピックアップ選手◇

川口 真弥(体育3)

山中 翔平(体育3)

喜多 綾音(体育2)

関口 大輝(比文2)

髙橋 香澄(人文2)

 

長期間に渡る留学経験を持つ人や短期間の人まで様々。各々の陸上人生や留学を志したきっかけ、そして今後の決意に迫ります。

十人桐色ならではの一人ひとりの考えに注目です。

 

留学経験者(上)ということで、本投稿ではまず2年生の3人を取り上げます。

2年生3人は昨年の秋にフィリピンへ留学に行きました。一緒に行った3人ならではの話が聞けるのか、非常に楽しみです!

 

それでは以下、対談の様子をご紹介いたします!

 

 

-陸上を始めたきっかけは?

 

髙橋 小学校の頃は地元でもともとソフトボールやってて。ソフトしか考えてないソフト少女だったんですよ。でも中学校でソフトボール部がなくて、仕方ないから、お姉ちゃんもバスケ部っていう理由でバスケ部に入って。でも、バスケ後輩の方が上手いし、ミニバスあがりの子がいて、つまんなくて(笑)バスケ走らされるじゃないですか。それで、特設の陸上部にバスケ部が強制で入らされて…。そこで出た大会で、そっちの方が結果が出たので楽しくて、高校は本格的にやりたいと思って、今です。

 

-高校からなんだ!大学でも陸上をやろうと思った理由は?

 

髙橋 うーんと、高校でインターハイに行けなかった悔しさが残っているからです。本当は続けるか迷ってたんですけど、やっぱりなんか、高校時代インターハイ出場を目標にしてやっていたのが叶わず、すごい悔しくて…。大学で全国で活躍したいなと思って。

 

-なんで体専(体育専門学群)ではなくて人文学類を選んだの?

 

髙橋 高校の頃、先生に勧められて読んだ言語学の本が凄く面白くて。大学でもあるよって言われて、それが人文だったんです。あと倍率が低かったから(笑)なめてますよね、本当に。

 

-そうなんだ(笑)大学に入るころから留学とかに興味があったの?

 

髙橋 いや、そんなことないんですよ、言語学と語学ってまた全然違くて。

 

-言語学ってなに?

 

髙橋 なんか言葉そのもの…。うーんと、人間の思考は言葉で作られるみたいな。ものがあって、それに名前を付けるんじゃなくて、名前を付けて、言葉がものをつくってるみたいな。

 

-言葉がものをつくる…?(笑)

 

髙橋 この机も、もともと机があるんじゃなくて、人間が恣意的に付けたものだみたいな(笑)マニアックだけど面白いなあって思って。高校で面白いと思って、それが人文でできるって。

 

-勉強は充実してそうだけど、陸上生活はどう?

 

髙橋 入ってから最初の半年が、同期の女子みんな体専、ほとんど推薦だしきつかった。だからなんか、最初の半年はいつ辞めようかなって感じでした。人文にいると、みんな部活やってないから…。だから、本当にやりたいのかな?って思ってきちゃって。最初の半年間はマジで迷って、どうしようかなって。やめるかもしれなかったんですよ、私。でも、夏合宿で、雪菜さん(上田:4年)とか奈菜子さん(松本:卒業生)と先輩と結構仲良くなったんですよ。その時、競技だけ見てるわけじゃないなって思って。恥ずかしいけど、自分自身を見てくれているなって。承認欲求っていうか、私それがあって、なんか…自分は自分でいいんだなって思いました。

-それが1年の夏だよね、そこからは陸上に集中できた感じ?

 

髙橋 そうですね。

 

-なるほど。大学で陸上を続けた理由と今続けている理由の変化はある?

 

髙橋 変わらないです。

 

-いいね。来年の目標とかある?

 

髙橋 陸上は関カレで入賞すること、全カレの10000mにでることです。今長い人がいないので、私が頑張ります。

 

-「陸上は」ということは陸上以外の目標もあるのかな?

 

髙橋 えーと、勉強を手を抜かないってことと、うーん…語学力、英語力を上げたいっていうことです。他にもやりたいことはいっぱいあるんですよ。職業に結びつくかはわからないんですけど、広い夢は、外国の子供に教えたい。英語か日本語か。

 

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陸上を志したのは意外にも高校に入ってから。体専ではない学生ならではのエピソードもありました。見た目は小柄な彼女ですが、内には陸上にも学業にも熱い想いを秘めています。来シーズンの彼女の多方面に渡る活躍に期待です!

 

 

田中彩菜 × 喜多綾音

-まず、陸上を始めたきっかけを教えて。

 

喜多 陸上を始めたのは小5の時で、仲の良かった子が駅伝チームに入るって言ったことと、親の押し込みがきっかけやね。その子があんまり運動得意じゃなかったってことで、「なんでその子は入るのにあんたは入らへんの?」って言われた(笑)中学は、長距離がまあまあ速かったことと、他のものに手を出すことに対する恐怖心から陸上を続ける道を選んだかな。高校は、入試で陸上を使ったから陸上をやめるわけにいかんくて、結局陸上を続けてきました。こう考えるとめっちゃネガティブやな。

 

-なるほどね、大学では?そういうしがらみなかったと思うけど。

 

喜多 自分の将来やりたいことがスポーツに関連してるんやけど、自分がスポーツ続けてないのにスポーツの価値を語るのって違うんかなって思ったから続けてるかな。もちろん、競技を一生懸命にやりたいって気持ちもある。

 

-将来に向けて自分自身が根拠になるために、っていうところがあるんだね。

 

喜多 そう!今後スポーツを批判的にとらえるためにも、やっぱり自分がスポーツをしていたほうが現実性はあるし、共感も得やすいかなって。

-やってない人に言われると「何が分かるの?」ってなるところはあるもんね。

 

喜多 そうやね、もっと証拠を持たせたいかな。

 

-陸上と自分の関係がべったりすぎないのが、競技に対する余裕を感じさせるね。私なんかは熱中しちゃって周りが見えなくなるタイプだから羨ましいよ。

 

喜多 逆にそれがすごいと思う。いつの間にか宙から自分を見てて、どこか冷めちゃうのがすごく悲しくて。もっと一生懸命になりたい。

 

-頑張り方が違うだけで綾音は一生懸命やってるよ。私は『綾音が考える一生懸命』に見えるかもしれないけど、人の頑張り方って違うから、もし綾音が私のように頑張ろうとすれば、どうしてもひずみが生まれてしまうと思う。逆も然りだね。自分の目標に向かって頑張ってるって自分で思えるのが大事だと思う。

 

喜多 努力のやり方は人それぞれって感じやな。

 

-むしろ、陸上に対するその余裕はどこから来てるの?

 

喜多 将来自分のやりたいことがはっきりしたときに、余裕をもって陸上ができるようになったかな。頑張ることが増えたから、陸上だけにしがみつく必要がなくなったというか。

 

-綾音にとっては将来やりたいことができたっていうのが大きかったんだね。最後に、来シーズンの目標は?

 

喜多 100mでベストを出すこと!今年は400mもやりたい。

 

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普段陸上についてあまり深く話したことはありませんでしたが、同期の誰よりも将来を見据えている彼女ならではの考え方に触れることができ、刺激を受けました。学問と競技の両立に奮闘する彼女の今後が楽しみです。

 

 

桑野拓海 × 関口大輝

-陸上始めたきっかけを教えて下さい。

 

関口 元々バスケ部に入るつもりだったけど、兄貴が陸上してたから、なんとなくやってみただけー。

 

-なるほど、なぜ大学でも陸上を続けてるんですか?

 

関口 俺最初、大学入った時陸上やってなかったんよ。本当は俺高校で陸上やめようと思ったんよね。他にもいろいろやりたいことあったし、お祭りサークルとか、いろんなサークル入ってみたんよね。それも楽しかったんだけど、虚無感というか、あんまり熱中できなくて。結局今まで自分がハマってたのが陸上だったから、インターハイの結果にも満足していなかったこともあって、もう一回やってみようと。他学だけど挑戦してみようと思って。

 

-今、関口さんはフィリピンに留学されていますが何をされてるんですか?

 

関口 最近は授業を受けてて、元々、フィリピンの宗教系のカトリックとムスリムの関係について勉強したくて来たんだけど、いざ来てみたら全部授業がクローズになってて。だから授業以外に自分で何かできないかなって最近思って、教会に行き始めた。

 

-教会ですか?

 

関口 そうそう、なんかいろんな人がいて面白い。

 

-そうなんですね!今まで3回行かれたらしいですが、1回目と2回目はなんで行かれたんですか?

 

関口 1回目は高校の語学研修で行ったんだよね。

2回目は香澄ちゃん(髙橋)と喜多ちゃんと、スポーツとジェンダーに関する調査するためにアンケートとか、インタビューとかをしました。

-今まで3回フィリピンに行かれてますが、フィリピンに何かこだわりがあるんですか?

元々フィリピンに興味があったんですか?

 

関口 んーと、1回目で興味を持ち始めた。語学研修の中で教会に行く機会があって、そこで宗教的な大きな催し物を見たときに、なんでこんなに信仰深いんだろうって思ったのがきっかけかな。調べてみたら歴史的にキリスト教とイスラム教で根深い確執があることがわかって、とても面白いと思った。

 

-そうなんですね。日本に帰ってきてもまたフィリピンに行きたいと思いますか?

 

関口 多分そうだね。なんなら今も留学期間伸ばそうか考えてる!

 

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大学入学時にはやっていなかった陸上競技。離れたからこそ気付けた陸上に対する思い、留

学に対する熱い思いを話していただきました。いつもニコニコの関口さんですが自分の信

念を持ち行動をしていると対談を通じ感じました。留学から帰ってきたときにまた話を聞

いてみたいものです。

 

 

続いて運営メンバー3人を含めた計6人で、3人の留学について迫りました。

◇今回の留学について

-安藤 今回の留学に行こうと思ったきっかけ、理由は?

 

高橋 1年の後半くらいから海外に興味を持ち始めたのがきっかけで、たまたま綾音が同じ思いを持っていることを知って調べた結果、今回の留学プログラムを見つけました。これは自分で行き先や期間を決めることができるので、私にあってるなって思いました。

喜多 私はもともとジェンダーについて興味があって、それについて勉強したいなと思ったのが理由です。特にフィリピンはジェンダーがどれくらい平等なのかを示すジェンダー指数が教育分野で1位だったので、フィリピンに行こうって決めました。

高橋 もともと途上国にしようって話はしてて。

喜多 そうや、先進国で得られるものももちろんたくさんあるんですけど、途上国から得られるものってもっと多いと思って選びました。

 

-安藤 じゃあ2人は「一緒に行こう」って感じで始まったんだ。関口君は?

 

喜多 メンディー(関口)は私たちが誘いました。

高橋 もともとフィリピン大好きマンっていうこともあります。(笑)

喜多 ジェンダー問題を扱うのに女子だけ言っても説得力ないと思って。女子同士の、盛り上がって「行く!」みたいになるのが嫌で、男子の意見を入れたいと思って招集しました。

関口 招集されました。(笑)

喜多 でも当時から留学決まってたんよなメンディー。

 

-田中 え、そうなの?

 

喜多 今行ってる半年間のほうはもう決まってはって。

関口 今回はその下見でもいいかなって。喜多ちゃんから話を聞いてて、自分の研究分野でもあるから面白そうだし、後々役に立つと思って話に乗りました。

 

-田中 実際に向こうに行ってどういう活動をしたの?

 

高橋 この対談みたいにインタビューを録ってたよ。

喜多 事前にアポ取って、ツテ借りていろんな人にインタビューしたり、日本にいたときにつくったアンケートを行ったり。でもね、このアンケート英語で書いてたんやけど、フィリピンがタガログ語やって現地の人通じひんから大変やった。フィリピン大学のメンディーの友達に通訳してもらって。大学の授業はあんまり行ってないかな。あ、でも陸上部にはお邪魔したよ。

 

-田中 フィリピンの陸上部はどうだった?

 

喜多 日本みたいに男子が引っ張る感じじゃなくて、女子が引っ張るのが普通って感じの空気感やった。予想通りでちょっと嬉しかった。

高橋 お互いに言い合ってたところもあったよ。「そこ違うよ」みたいな。

喜多 インタビューさせてもらった強い選手も、凄い自分の意見をしっかり言わはってた。日本じゃこの2つはあんまり見られないよね。

 

-田中 確かにあんまり見られないかも。他にも違う所ってある?

 

喜多 意外と一緒だけどね。ショッピングモールもあるし…でも格差がすごかった。

関口 スラムがすぐにあったね。でも子供たちめちゃめちゃ楽しそうじゃなかった?

喜多 そうやな、スラムって貧しい、悲しい、怖いみたいなイメージあるけど、みんなめっちゃ動き回っててにこにこ元気で。全然違った。

関口 改善は必要かもしれないけど、スラム=悲しいじゃないんだなって思ったよ。

 

-田中 日本にはない幸せがありそうだね。

 

喜多 私たちの指標でしか物事を見てなかったなあって気づいたよ。

 

◇ジェンダーについて

-安藤 どうしてフィリピンではジェンダーレスがすごい進んでいるのか聞いていい?

 

関口 フィリピンはキリストを信仰していて、子供の時のキリストを憑依させるシャーマニズム的な儀式があるんですけど、その憑依させる役は女性なんです。女性が神格化されているってことで女性の立場が低くないのかなって自分は考えています。

 

-田中 日本じゃ昔ながらの大事な役割はほとんど男性なイメージだもんな…。

 

関口 あと、フィリピンでは社会的に女性が求められてるところがあって。フィリピンの女性は海外に出稼ぎに行くことが多いんだけど、その中でも人気なのは「家政婦」なんだ。家政婦って仕事は立場的には弱いかもしれない。でも、日本や韓国とかの先進国に行って出稼ぎをすれば結構な額が家に入る。そんな感じで、日本の「男性が働いて女性は家にいる」みたいな風潮とは違って、フィリピンでは男女の役割が固定されてないんじゃないかな。

 

-田中 今はうちのトップは桑添さん、近年いなかった女子主将だけど、ジェンダー的にどう考える?

 

喜多 別に性別で見るんじゃなくて、人として見たらいいと思う。確かに今までは主将は男子がするってくくりの中で選んでたのかもしれないけど。

関口 女性だから、男性だからって視点で見ないのが、桑添さんをサポートさせてもらう側の最大限できることだと思ってる。

 

-田中 運営執行部としても頑張ります(笑)

 

◇これからの留学について

-安藤 今回の留学は2人(喜多と高橋)は11日間という短い期間だったけど、短かったなりに良かったと思うところ、関口君は短期も長期も経験しているということなので、期間によって変化したことがあれば教えてください。

 

喜多 私は、やりたいことが決まっていて、目的があれば長期間じゃなくてもしっかりスケジュールを組んだら、たくさんのことが得られるんじゃないかと思います。

高橋 1日でも3時間でも、いつもと違う空間に行けることで何かしらの刺激は得られると思いました。友好関係が広がります。

関口 喜多ちゃんに近いけど、短期間でも計画を立ててアクティブにいられれば得られるものは大きいと思います。実際今(5カ月の留学)フィリピンにいますけど、あの11日間で得られたものは大きかったなって感じています。

喜多・高橋 うれしいね。

 

◇留学と陸上

-安藤 留学をしたから陸上にこう生きた、っていうのがあれば聞きたいな。

 

喜多 自分のやりたいことが他にも見つかったから、陸上の苦しいこととかも俯瞰的に見られるようになりました。陸上しか知らなかった時はそれが私の人生だったから、陸上が上手くいかなければその日全部憂鬱で、って生き方しかしてこなかったので、また違う生き方があるって見つけられました。

高橋 そうだね。私は、陸上に限らず好きなことをできる環境にいるのは凄いありがたいなって思った。そう考えられるようになったのは進歩だと思います。

関口 僕はモチベーションに波があるタイプなので、辛くなったら一旦距離を置いてみるっていうのもモチベーションを上げるためにいいんじゃないかって思います。やっぱ陸上好きだなって思ってからまたスタートするのも大事だと思います。

喜多 そのまま帰ってこんかったら…。

関口 それはそれでいいんだよ、誰も陸上に固執することは求めてないからね。

 

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3人一緒に留学したからこそのエピソードなども聞くことができ、3人の仲睦まじい様子が素敵でした。そして、陸上と留学とジェンダー。その3つに対する3人の考えからは、熱い想いが非常に感じ取れ、私たち運営メンバーも心を打たれました。

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

明日は留学経験者(下)と題しまして、3年生2人に迫ります!

次回もお楽しみに!